ついに、春がやってきましたね!
そろそろ本格的に日焼け対策を考える季節です。 今回は日焼け止めについて書いてみたいと思います!
紫外線について
日焼け止めは、肌を紫外線から守るために非常に重要なアイテムです。
何となく日焼け止めを塗ってませんか?
日焼け止めにも種類がありますが、それは紫外線の種類によっても対処が異なるからです。
紫外線とは?
紫外線は太陽光線の一部です。
目には見えませんが、波長によって長波長紫外線(UV-A)・中波長紫外線(UV-B)・短波長紫外線(UV-C)に分かれます。地上にはUV-AとUV-Bが届いています。
日焼けとは、紫外線(UV)によって引き起こされる肌へのダメージの一種です。
UVは肌に直接ダメージを与え、紫外線B波(UV-B)は肌の表皮にまで届きます。皮膚に対して直接的な作用が強く、長時間にわたって浴びると肌が赤くなったり、ひどくなると水疱ができたりすることがあります。
また、紫外線A波(UV-A)も肌の奥深くまで浸透し、肌老化や免疫機能の低下を引き起こす恐れがあります。 UV-Aはすぐに目に見えての肌の変化はわかりませんが、蓄積することでシミやシワ、たるみといった光老化につながります。
なぜ日焼け止めが必要なの?
1.紫外線を吸収または反射する
日焼け止めに含まれる成分が紫外線(UV)を吸収することで、肌へのダメージを最小限に抑えます。 また、一部の日焼け止めは紫外線を反射する性質も持っています。
2.肌を保護する
日焼け止めは肌表面に薄い保護膜を形成し、紫外線の侵入を防ぎます。 これによって肌のダメージを軽減し、健康な肌を維持します。
3.肌の老化を遅らせる
紫外線による肌の老化を防ぐことで、しわやシミなどの肌トラブルを予防します。
紫外線吸収剤(ケミカル)と紫外線散乱剤(ノンケミカル)の違い
日焼け止めの種類は、大きく分けて以下2種類に分かれます。
それは、日焼け止めに入っている紫外線防止の成分によって分類されます。
- 有機系(ケミカル)・・紫外線吸収剤が入っているもの
- 無機系(ノンケミカル) ・・紫外線散乱剤が入っているもの
紫外線防止剤は、「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」の二種類に分類できます。
「紫外線吸収剤」は、吸収剤そのものが紫外線を吸収し、肌への紫外線の影響を防ぎます。※メトキシケイヒ酸オクチル(あるいはメトキシケイヒ酸エチルヘキシル)、ジメチルPABA オクチル(あるいはジメチルPABA エチルヘキシル)、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタンなど
「紫外線散乱剤」は、主に粉体で、肌表面に受ける紫外線を乱反射させて、肌への紫外線の影響を防ぎます。
※酸化亜鉛、酸化チタンなど
https://www.jcia.org/user/public/knowledge/glossary/prevent-uv
紫外線吸収剤とは?
ケミカルといわれる紫外線吸収剤は化学合成された成分で、紫外線(UV)を肌の表面上で化学反応を起こすことで吸収し、皮膚に浸透しないように防ぐ働きをします。
紫外線カット効果が高いため、主にクリームタイプやジェルタイプに使用されています。 肌に塗った後に、白浮きせずになじんでくれるので、使用感は良いとされています。
ただし、紫外線のエネルギーを肌表面上で吸収することから、肌への負担が大きく特に敏感肌にとっては刺激になり、アレルギー反応や肌トラブルを起こす場合があります。
【主な紫外線吸収剤に使用される成分】
- メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
- ジメチルPABA オクチル(ジメチルPABA エチルヘキシル)
- t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン
- オキシベンゾン(オキシベンゾン-3)
- パラアミノベンゾエン-4メトキシベンゾン
- オクトクリレン(オクチルトリアゾン)
- ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル
などの成分があります。
紫外線散乱剤とは?
紫外線散乱剤は、紫外線(UV)を肌から反射または散乱させることで、肌への紫外線ダメージを防ぐ働きをします。ノンケミカルに含まれます。
紫外線吸収剤とは違い肌の上で化学変化を起こさないため、肌への刺激が少なく、石けんで簡単に落とすことができるものも多いです。
ただし使用した後に、白浮きしたり乾燥したりする場合があること、汗や水で流れやすいため、こまめに塗りなおす必要があります。
【主な紫外線散乱剤に使用される成分】
- 酸化チタン
- 酸化亜鉛
などが代表的です。
これらの物質は、肌表面に微小な粒子として塗布されると、紫外線を反射または散乱して肌に届かないようにします。
日焼け止めの数値の見方
日焼け止めには、SPF50,PA+++など紫外線カット効果の指標が表示されています。
それぞれについて解説します。
SPFとは?
SPF(Sun Protection Factor)は、日焼け止め製品が紫外線B波(UVB)から肌を保護する能力を示す指標です。SPF値は製品のラベルに表示されており、数字で表されます。(例:SPF15、SPF30など)
SPFはUVBに対する保護効果を示し、数値が大きいほどUV-Bの防止効果が高くなります。
- SPF15:UV-Bから約93%の保護効果があります。つまり、製品を塗布した場合、肌が紫外線に曝される量が15分の1に減少します。
- SPF30:UV-Bから約97%の保護効果があります。SPF15と比較すると、さらに高い保護効果を持ちます。
- SPF50+:SPF50以上の製品は、UV-Bからほぼ完全に保護されるとされています。ただし、SPF値が高いほど追加の保護効果は線形的に増えるわけではなく、SPF30からSPF50への差よりも小さいことに注意が必要です。
ただし、数値が高いからといって安心というわけではありません。 長時間外出したり日光に当たる場合は、時間とともに効果が薄れるため、2〜3時間ごとに塗りなおすことをおすすめします。
PAとは?
日焼け止め製品に表示される「PA」は、紫外線A波(UVA)から肌を保護する能力を示す指標です。 PAは日本でよく使用される表示であり、PA+、PA++、PA+++などの形で表示されます。 PA+~PA++++ まで4段階で表示されます。
+の数が多いほど、UV-A防止効果は高くなります。
日焼け止め製品は、SPFとPAの両方での指標を目安にして選ぶことが大切です。
まとめ:日焼け止めの選び方
日焼け止めの種類についてお伝えしてきましたが、どのように選べばいいのでしょうか? 表示を見てご自身に合った製品を選ぶことが大切です。
1.まず、成分を見る
無機系(ノンケミカル)→比較的肌に優しいので、敏感肌の方や子供向け ・・紫外線吸収剤が入っていないもの
有機系(ケミカル)→肌なじみがいい。白浮きを避けたい方向け・・紫外線吸収剤が入っているもの
敏感肌の方は、無機系の紫外線吸収剤が入っていないものをおすすめします。
- 紫外線吸収剤「無配合」
- 敏感肌向け
- 子供向け
- ノンケミカル
上記のようなワードで販売されているものを選びましょう。
2.SPFの数値を見る
UV-Bを防ぐ効果を表す指標がSPFです。
一番高い数値のものはSPF50で、SPF50+まであり、数値が高い方がUV-Bを多くカットできますが、日常では、SPF30あれば十分といわれています。
SPF30以上のものを選びましょう。
3.PA+の数値を見る
UV-Aを防ぐ効果を表す指標がPAです。
PA+~PA++++ まで4段階で表示され、PA++++が最高値で、「+」の数が多いほどUV-Aのカット効果が高いです。
PA+++あれば、「UVA防止効果が非常にある」といわれていますので、PA+++あれば安心です。
4.ウォータープルーフかどうか
汗や水に強いので、海やプールなどのレジャーや、屋外でのスポーツを楽しむのであれば、落ちにくいウォータープルーフタイプを選んでください。
ただし、ウォータープルーフを使った場合は、石鹸やボディソープでは落ちにくい製品もあるので注意しましょう。
まとめ
日焼け止めの選び方についてまとめてみました。
- 敏感肌の方は、無機系(ノンケミカル) のものを選ぶ。
- SPF30以上 、PA+++のものを選ぶ。
- 使う場面によってウォータープルーフタイプを選ぶ。
また、日焼け止めにはクリーム、ローション、スプレーなど様々なタイプがあります。 これも使う場面やお好みで選んでもらえたらと思いますが、種類も多いクリームタイプが使いやすいかなと思います。
効果的に日焼け止めを使って、紫外線対策をしましょう♪