SPF50+・PA++++って何?SPF・PAの意味とその正しい選び方

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春がくるとそろそろ気になるのが紫外線。その紫外線によって日焼け、シミなどの肌トラブルが起こります。その時に頼りになるのが、日焼け止め。

そんな日焼け止めを選ぶときに皆さんが、なんとなく製品に書いてあるSPF50やPA+++など、数字が大きいほうが良いのかな?といった具合に判断されていると思います。

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紫外線の基礎。主にUVAとUVB

一言に紫外線(Ultraviolet、UV)といっても紫外線の中ではいくつかの種類が存在しています。

紫外線は波長の長い方からUVA、UVB、UVCに分けられています。波長が短くなればなるほど生物に対して傷害性が強くなります。

波長の短いUVCは殺菌灯などに使われています。太陽から届く自然界のUVCは地球を取り巻くオゾン層によって吸収されることで生命に影響を与えません。

オゾンによって吸収されず、少量のUVBと大量のUVAが地表へと届きます。

地球上でも降り注ぐ紫外線の量はまちまちで、地表の紫外線量は緯度、標高、天候、大気中のチリの量などによって大きく左右されます。

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UVBとUVA。それらの違いは?

主な紫外線として、UVAとUVBが地表に届けられるという話を書きました。

具体的な波長は、UVBで280-320nm、UVAで320-400nmです。

波長が短いものは、エネルギーは高いのですが表皮近辺で止まりますが、波長が長い紫外線はより皮膚の深いところまで届く性質があることが知られています。

日焼けを起こす力で比べると、UVBはUVAの600-1000倍強いといわれています。ところが、太陽光に含まれているUVAとUVBの割合では、UVAのほうが大量に含まれているので、一般に海などで起こる真っ赤な日焼け(サンバーン)は、UVBによって引き起こされています。

紫外線によって起こるシミ、しわ、皮膚がんといった皮膚の障害を光老化といったくくりにすることもありますが、これらの要因としてUVBによる影響が強く考えられます。

UVAはエネルギーは弱いものの、皮膚の深くまで到達するという点で、光老化への影響も無視できないと考えられます。

UVB、とUVAの一番大きな違いにはもうひとつ大きな違いがあります。

UVBは細胞の核内にあるDNAに直接吸収されてDNAに傷をつけてしまいます。DNAは細胞の設計図ですから、その設計図に障害を与えるということは、その細胞自体が死んでしまったり、異常を治せない場合には異常な情報を次の世代に引き継がない(アポトーシス)ことによってえ、細胞は破壊されます。

アポトーシスアポプトーシス(apoptosis) とは、多細胞生物の体を構成する細胞の死に方の一種で、個体をより良い状態に保つために積極的に引き起こされる、管理・調節された細胞の自殺すなわちプログラムされた細胞死(狭義にはその中の、カスパーゼに依存する型)のこと。ネクローシス(necrosis)の対義語として使われる事が多い。

アポトーシス::Wikipedia

UVAは生体内の様々な分子に吸収された結果生じる活性酸素を介し、細胞に損傷を与えます。これらによって老化とよばれるような作用が目に見える形で表れてきます。

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紫外線が身体にあたえる影響

紫外線は波長によりその影響度は違います。身体にとって良い面も悪い面もありますが、悪い影響のほうが大きいいと考えられます。

良い面

  • ビタミンD生合成
  • 光線治療(乾癬、アトピ-性皮膚炎など)

まず良い面としてはビタミンDの生合成があります。これは敢えて日光を浴びなくても日常生活で浴びてしまう程度の紫外線で十分です。ビタミンDは食物からも摂取できますのでまず不足することはありません。

皮膚科では紫外線の性質をうまく利用して乾癬やアトピ-性皮膚炎など、治りにくい皮膚病の治療に光線療法が用いられます。

悪い面

  • サンバーン、サンタン
  • 免疫抑制
  • 慢性傷害(光老化:シミ、しわ、良性腫瘍)
  • 光発癌
  • 光線過敏症

悪い面に関してはたくさん挙げられています。一時に大量の紫外線を浴びれば日焼け(サンバーン)を起こしてしまいます。

少量でも長年にわたって浴び続けると慢性障害として光老化が起こります。これはシミ、しわ、皮膚の腫瘍として年月を経てから現れます。

日本語の日焼けという言葉は、紫外線により皮膚が赤くなるサンバーンと、その後黒くなるサンタンの両方の意味を含めて使われます。

サンバーンは紫外線による皮膚のヤケド、サンタンはその結果おこるメラニン増加です。

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日焼け止めのSPFとPAの意味

さて、紫外線の話から、その紫外線から身を守る日焼け止めの話題に移ります。

日焼け止めにSPF、PAといった表記があることを見たことがある人は多くいるとおもいます。その表記はいったいどういった意味表しているのでしょうか。

SPFとは?

SPFとは、サン・プロテクション・ファクター(Sun Protection Factor)の略で「紫外線防御指数」ともいいます。

紫外線B波(UVB)をカットする力を示しています。

SPFはSun Protection Factorの頭文字であり、紫外線のうち、UVB波を遮断する効果の程度を表す指標。測定法に微妙な差異はあるものの、ほぼ世界標準と言えるくらい多くの国で採用されている。紅斑、またはサンバーンと呼ばれる、肌がヒリヒリと赤くなるような炎症をひき起こすかどうかをもとに算出される。被験者が紅斑を引き起こす最小の紫外線量に比べ、塗布時に何倍の紫外線にまで耐えられるかがSPFの数値の根拠である。

たとえば、紅斑が現れるまでに20分程度かかる人がSPF10の日やけ止めを塗った場合、10倍の紫外線量を20分浴びて、ようやく紅斑が認められるということを意味する。重要なのは10倍の時間(この場合200分)紫外線にまで耐えられるという意味ではない。それは前述のとおり、塗布された日やけ止めは時間と共に失われるからである。

WIKI:UVB防御力の指標

SPF50+とは、SPFの最高数値で、50よりも有意に高いことを指します。

簡単にSPF50より上のものと考えて良いです。SPF10~50のものよりも50+のほうが、より強い日差しから守ってくれる効果が期待できます。

PAとは?

PAとは、プロテクション・グレイド・オブ・UVA(Protection Grade of UV-A)の略で、「UVA防止効果指数」とも呼ばれます。日焼け以外にも、シワやたるみの原因にもなる紫外線A波(UVA)の防止効果を示すものです。

Protection grade of UVAの略語であり、日本で採用されているUVAの防御力を示す指標。即時黒化と呼ばれる、日焼け後すぐに黒くなる現象をもとに算出される。本来はPPD(Persistent Pigment Darkening)と呼ばれる数値(後述)をもとにしており、PPD値が2以上4未満でPA+(効果がある)、4以上8未満でPA++(かなり効果がある)、8以上12未満でPA+++(非常に効果がある)、12以上でPA++++の4段階(無標も含めれば5段階)に分類する。日本発祥の分類方式である。

WIKI:サンスクリーン材

SPFは肌が赤くなるまでの紫外線量であるのに対し、PAは肌が黒くなる現象が確認されるまでの紫外線量を比較しています。

・「PA+」……UVA防止効果がある
・「PA++」……UVA防止効果がかなりある
・「PA+++」……UVA防止効果が非常にある
・「PA++++」……UVA防止効果が極めて高い

PAのうしろは数値ではなく+の数でその強さを表示なしを含めると5段階で表します。

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SPFとPAのちがいをざっくりいうと

SPF・PAのちがいをざっくりとまとめると、SPFは赤くなる日焼け防止、PAは黒くなる日焼けと老化防止に効果のある指標といえます。しかし、どちらの数値も高ければ高いほど肌への負担が大きくなるので、日焼け止めは自分の肌と使うシチュエーションに合わせて選ぶことが大切です。

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