滅菌手袋を装着すると手の甲が熱くなり、アトピー性皮膚炎のような湿疹ができ、痛みやかゆみがつらい状態が続いています。ハンドクリームを使っても改善せず、むしろ悪化しています。アトピーはないのですが、なぜこれが起きているのか分からず困っています。
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一般に考えられるポイント
- 過度な摩擦と密閉性: 滅菌手袋の着用により、手の表面が過度な摩擦にさらされ、かつ密閉された状態が続きます。これにより皮膚が通気性を失い、湿疹や熱感が引き起こされる可能性があります。
- 化学薬品や消毒薬の影響: 手術室では消毒が欠かせませんが、その過程で使用される薬品が手袋と相互作用することがあります。特に滅菌手袋は、強力な消毒薬との接触が多いため、皮膚への刺激や過敏反応が起こりやすいです。
- 長時間の着用と湿度: 手術室では手袋を長時間着用することが一般的であり、これが手荒れの要因になります。手袋内部は湿度が高まりやすく、これが皮膚の乾燥や湿疹の原因になります。特に連続しての使用で、手の健康に悪影響を与える可能性があります。
滅菌手袋はラテックスアレルギーの可能性も
ラテックスアレルギーは、天然ゴムラテックスに対する免疫反応によって引き起こされるアレルギーの一種です。天然ゴムラテックスは、ゴムの樹液から得られ、多くの製品に使用されています。例えば、手袋、風船、医療用具、靴、ゴム製品などが挙げられます。
ラテックスアレルギーの症状は幅広く、軽度から重度までさまざまです。典型的な症状には、かゆみ、発疹、じんましん、鼻水、くしゃみ、目のかゆみ、呼吸困難などが含まれます。重度の場合、アナフィラキシーショックと呼ばれる重篤なアレルギー反応が起こる可能性もあります。
ラテックスアレルギーは、天然ゴムラテックス中に含まれるたんぱく質に対する免疫系の異常な反応によって引き起こされます。特に、手術室や医療現場などでラテックス製品が多用される場面で、看護師や医療従事者がラテックスアレルギーに注意を払う必要があります。代替の非ラテックス製品も広く利用され、アレルギーのリスクを軽減する手段となっています。
ラテックスアレルギーの対処は?
- 非ラテックス製品の使用: ラテックスアレルギーのある方は、ラテックス製品の代替品として、ニトリルやネオプレンなどの非ラテックス製品を使用することが推奨されます。これには手袋、風船、医療器具などが含まれます。
- 周囲に通知する: ラテックスアレルギーがあることを周囲に十分に伝え、特に医療現場や職場での同僚やスタッフに注意を喚起することが大切です。そうすることで、適切な対策や代替品の提供が期待できます。
- 医療記録の更新: ラテックスアレルギーがある場合は、医療記録に正確かつ明確に記載することが重要です。これにより、緊急時や手術などの際に医療スタッフが注意を払うことができます。
- 自宅や個人の使用品にも気を付ける: ラテックスアレルギーのある方は、自宅でもラテックス製品の使用を避けるように心がけることが大切です。例えば、手袋やゴム製品を避け、代替品を使用することでアレルギーの発症リスクを低減できます。
- アレルギー検査と医師の指導: ラテックスアレルギーの疑いがある場合は、アレルギー検査を受け、結果に基づいて医師の指導を仰ぐことが大切です。医師が提案する対策や処方箋に従うことで、アレルギー症状を軽減できます。
アレルギー物質が肌に触れないようにすること
肌に目に見えない細かな傷があるだけで、かゆみや痛み、赤みが出ることもあります。肌のバリア機能が不完全であるため、これは仕方のないことです。
病院等で処方される軟膏は、かゆみのスイッチを押さえたり、炎症を鎮めるといった点で使われることが多いです。
手を治すには自らの回復力で肌が正しくターンオーバーするまで養生することが何よりも大切です。