韓国コスメから人気が出たCICA。 ここ数年で目にすることが多くなったので、ご存じの方も多いのではないでしょうか?
日本で見かける最近注目され出したのでは?と思いますが、実は、アジアやヨーロッパでは、古くから効果効能があると知られている成分なんです。
今回はCICAについて、どんな成分で、どんな効果・効能があるのかについて調べてみました。
CICA(シカ)とは?
CICAとは何?
CICAとは、セリ科のツボクサ(学名:Centella Asiatica)という植物の葉や茎から抽出された化粧品原料のこと。
日本ではツボクサエキスと呼ばれていて、化粧品などの成分表示には「ツボクサエキス」と記載されます。 (以降、この記事でもツボクサエキスと呼びます。)
ツボクサは、水辺や森林などの茂みに自生している植物で、アジア、アフリカなどに分布しており、日本でも本州関東地方南部~新潟県以西、四国、九州、沖縄まで広い範囲で生息しています。
ツボクサは万能な薬草だった!
ツボクサは、ハーブ医療の分野ではゴツコラ(Gotu Kola)と呼ばれており、アジアでは昔から万能な薬草として知られています。
インドの伝統的医学であるアーユルヴェーダでは、皮膚、神経、血液の代謝機能の改善および活性化するために有用であるとして重要なハーブの一つとされています。
また、タイやインドネシアの伝統医薬学においても、皮膚の保持、疲労回復、精神病と尿の薬として、広範囲の病気の治療に用いられている植物で、東洋では「長寿のハーブ」とも呼ばれます。
中国でも漢方としても有名で、韓国では美肌成分として知られ、様々なスキンケア製品に使用されています。
また、ツボクサの別名は「タイガーハーブ」とも呼ばれるのですが、 『野生のトラが傷ついたときに、ツボクサに体をこすりつける様子を見て、その効能が知られた』という伝説があり、傷を治したり、火傷にも効果があるとして、古くから貴重な植物として知られて大切にされてきました。
近年、多くの研究によって昔から信じられてきたツボクサの効果・効能が科学的に証明されて始めていますが、まだまだ解明されていないことも多いのも事実です。
ヨガの世界では、「瞑想のためのハーブ」ともいわれていて、気分を和らげたり、集中して物事を考えたい時などに用いられることもあるそうです。
CICA(ツボクサエキス)の成分や効果は?
ツボクサエキスはインドの民間療法アーユルヴェーダやハーブ医療では、様々な効果が期待されています。
どのような効果があるのでしょうか?
ツボクサエキスの成分
ツボクサエキスは主に以下のような成分で構成されています。
- トリテルペンサポニンに分類されるアジアチコシド、マデカッソシド
- トリテルペンに分類されるアジア酸、マデカッソ酸
また、それぞれの成分には以下のような作用があるといわれています。
ツボクサエキスは欧州のハーブ医療分野で、火傷などの軟膏製剤や皮膚の創傷に医薬品として使用されています。
アジアチコシド・・抗酸化作用および創傷治癒作用
マデカッソシド・・肌荒れを予防し肌のキメを整える効果
アジア酸、マデカッソ酸・・創傷治癒作用
なお、化粧品に配合される場合は、下記のような効果も期待され、様々な製品として販売されています。
- Ⅰ型コラーゲン産生促進による抗老化作用
- 肌のバリア機能をキープする作用
- メラニン生成抑制作用
- 抗酸化作用・抗菌作用
ツボクサエキスの効果
- 神経と脳細胞を活性化する
- 肌の再生力を高める
- 血液循環の改善
- 抗菌作用
- 解毒作用
- 鎮静作用
- 利尿作用
- 止血
- 認知予防、記憶力を高める
- 老化を遅らせる
- 肌トラブルの改善
などの効果が期待され、その肌への美容効果から、化粧水、クリーム、美容液などたくさんの化粧品に使用されています。
なお、化粧品に配合される場合は、下記のような効果も期待され、様々な製品として販売されています。
この効果のある成分を見ていきましょう。
Ⅰ型コラーゲン産生促進による抗老化作用
ツボクサから抽出される成分、アジアチコシドおよびアジア酸、マデカッソ酸は、いずれも「Ⅰ型コラーゲン」という種類のコラーゲンを生成する効果が高い成分とされています。
Ⅰ型コラーゲンとは、皮膚や骨に最も多く存在するコラーゲンで、肌のダメージを修復して弾力性を維持するにはこの I 型コラーゲンが不可欠。 強靭性や弾力をもたせたり、肌を根底から支える働きをするコラーゲンです。
また、肌は紫外線UVAを浴びるとコラーゲンが減少するといわれています。 長期で紫外線UVAを浴びることにより、肌のコラーゲンの合成量が減少し、ターンオーバーのバランスが崩れることでシワなどのトラブルが出てきます。
これが光老化の原因であると考えられています。
そのため、I 型コラーゲンの生成を促進してくれるツボクサエキスには、紫外線曝露による光老化によるシワの抑制に効果があるそう。
肌のバリア機能をキープする作用
ツボクサエキスは、肌のバリア機能をキープするのに必要なセラミドを分解する「セラミダーゼ」という酵素の働きを抑制する効果も期待できます。
セラミダーゼは、紫外線などの刺激を受けることで活性化するため、知らず知らずのうちにダメージを受けてしまいます。
そのセラミダーゼの働きを抑制してくれる効果があるツボクサエキスが、ダメージを受けた肌を守って水分の維持を助けてくれる働きがあります。
メラニン生成抑制作用
皮膚が紫外線に曝されると、細胞や組織内では様々な活性酸素が発生。
毎日生成されるメラニン色素は、活性酸素に誘発されてメラノソーム内で増えていき、一定量に達すると周辺の表皮細胞に送り込まれ、ターンオーバーとともに皮膚表面に押し上げられます。
メラニンの排泄と生成のバランスが取れている正常な皮膚においては、最終的には角片とともに垢となって排出されるというターンオーバーが繰り返されています。
ただ、紫外線の曝露、ホルモンバランスの乱れ、皮膚の炎症、加齢などによりメラニン色素の生成と排泄のターンオーバー(代謝サイクル)が崩れると、メラニン色素が過剰に表皮内に蓄積されてしまい、色素沈着が起こります。
これが、しみ・そばかすができるメカニズムです。
ツボクサエキスには、このシミのもととなるメラニンの生成を抑制する効果が期待されています。
中でも、ナノ化技術によってナノ化されたナノ化ツボクサエキスには、メラニン生成抑制による色素沈着抑制作用が認められています。
ツボクサエキスの中にはナノ化技術によってナノ化されたものがあり、ナノ化ツボクサエキスは浸透性が向上し、0.03%ナノ化ツボクサエキスと未添加のメラニン生成抑制効果を比較した場合に有意差が明らかにされていることから(文献24:2013)、ナノ化ツボクサエキスにはメラニン生成抑制による色素沈着抑制作用が認められています。
ツボクサエキスとは…成分効果と毒性を解説
また、ツボクサエキスとビタミンC誘導体の一種であるリン酸アスコルビルMgを併用することで、メラニン生成抑制に対する相乗効果が得られることが最近の研究で認められています。
抗酸化作用・抗菌作用
呼吸やストレス、喫煙、紫外線などで発生した活性酸素が肌のタンパク質やDNAを攻撃して、シミやシワなどの老化現象を引き起こすことを酸化ダメージといいます。
アジアチコシド、アジア酸、マデカッソ酸には高い抗酸化作用があることから、加齢や繰り返される酸化ダメージによるコラーゲンやエラスチンの変質・減少を抑制する働きがあります。
抗酸化という面からも、ツボクサエキスにはエイジングケア効果が期待できます。
また、抗菌作用もあるので肌を清潔に保つ効果もあります。
まとめ
セリ科のツボクサ(学名:Centella Asiatica)という植物の葉や茎から抽出された化粧品原料のこと。 日本では、ツボクサエキスと呼ばれる成分。
ハーブ医療の分野ではゴツコラ(Gotu Kola)と呼ばれており、アジアでは昔から万能な薬草として知られている。 インドの伝統的医学であるアーユルヴェーダや、タイ、インドネシアの伝統医薬学においても、皮膚の保持、疲労回復、精神病と尿の薬として、広範囲の病気の治療に用いられている植物で、「長寿のハーブ」とも呼ばれる。
CICAには、主に4つの成分が含まれています。
アジアチコシド・・抗酸化作用および創傷治癒作用 マデカッソシド・・肌荒れを予防し肌のキメを整える効果 アジア酸、マデカッソ酸・・創傷治癒作用
神経と脳細胞を活性化する 肌の再生力を高める 血液循環の改善 など。。
など、様々な効果があると言われています。
化粧品として販売される場合には下記のような美容効果から、化粧水、クリーム、美容液などたくさんの化粧品に使用されています。
Ⅰ型コラーゲン産生促進による抗老化作用 肌のバリア機能をキープする作用 メラニン生成抑制作用 抗酸化作用・抗菌作用
感想
よく見るCICAという成分は、ツボクサという植物から抽出される成分なんですね。
昔から万能な薬草として知られていて、「長寿のハーブ」とも呼ばれるほどたくさんの効能があることには驚きました。
抗菌作用などもあり、肌荒れ時にも使える成分なので気になる方は試してみてください。