ナイアシンアミドは、美白やシワ改善効果があるといわれて注目されている美容成分です。
今回は、ナイアシンアミドの「シワ改善効果」について深堀リしてみました。
ナイアシンアミドとは?
ナイアシンアミドは医薬部外品として、新たに「シワ改善」の有効成分に認められた成分です。 そのほか肌荒れ、美白も含めて、3つの有効成分として厚生労働省から医薬部外品の承認を得ています。
医薬部外品表示名では、「ニコチン酸アミド」「ナイアシンアミド」と表示されます。
また、ナイアシンアミドは、ビタミンB3の一種であり、ナイアシン(ニコチン酸)のアミド形態です。ナイアシンアミドは、体内でナイアシンに変換されることでビタミンの機能を果たします。 主に食品から摂取されるビタミンB3の形態の一つであり、主に健康維持や代謝プロセスに関与しています。
ナイアシンは、多くの食品に含まれており、肉類、魚類、穀物、ナッツ類、レギュラーヨーグルトなどから摂取することができます。
また、サプリメントとしても利用されることがありますが、過剰摂取は副作用を引き起こす可能性があるため、適切な摂取量を守ることが重要です。
医薬部外品 ナイアシンアミド
化粧品および医薬部外品に配合される場合は、
- セラミド合成促進によるバリア機能修復作用
- メラノソーム移送阻害による美白作用
- 抗シワ作用
主にこれらの目的で、スキンケア製品、メイクアップ製品、化粧下地製品、日焼け止め製品、マスク製品、ボディケア製品、ハンドケア製品、洗顔料、クレンジング製品など様々な製品に汎用されています。
ナイアシンアミドによるセラミド合成促進とは?
ナイアシンアミドはセラミド合成を促進する効果があります。
セラミドは角質層に豊富に含まれる重要な脂質成分であり、肌の保湿力やバリア機能を維持するために欠かせない成分です。
ナイアシンアミドがセラミド合成を促進するメカニズムについて説明します。
1.セラミド生成酵素の活性化
ナイアシンアミドはセラミド生成酵素の活性化を促す作用があります。 セラミド生成酵素は、セラミドを合成する際に必要な酵素であり、その活性化によってセラミドの生成が増加します。これにより、角質層におけるセラミド量が増え、肌の保湿力が向上します。
2.角化細胞のセラミド合成促進
ナイアシンアミドは角化細胞におけるセラミド合成を促進します。 角化細胞は肌の表面を形成する細胞であり、セラミドは角化細胞間脂質として重要な役割を果たしています。 ナイアシンアミドによって角化細胞内でのセラミド合成が増加することで、肌のバリア機能が強化されます。
3.水分保持能力の向上
セラミドは水分を保持する能力が高いため、セラミドの増加によって肌の水分保持能力が向上します。 これにより、肌がしっとりとした潤いを保ち、乾燥から肌を守る効果が期待されます。
4.バリア機能の強化
セラミドは角質層の細胞間脂質の一部であり、肌のバリア機能を構築する要素として重要です。 ナイアシンアミドによってセラミドが増加することで、バリア機能が強化され、外部からの刺激や乾燥などから肌を守る効果が期待されます。
ナイアシンアミドはセラミド合成を促進することで、肌の保湿力やバリア機能を強化し、健康的な肌状態を維持する効果を持ちます。 セラミドは肌の重要な成分の一つであるため、適切な量を維持することが肌の健康に不可欠です。
セラミドとは?
ナイアシンアミドはセラミド合成を促進する効果があるとお伝えしました。
セラミドは、肌の重要な成分の一つであり、角質層に豊富に存在する脂質です。その特徴や役割について詳しく説明します。
1.セラミドの構造と特徴
セラミドはスフィンゴ脂質の一種であり、長い炭素鎖を持つアミノアルコールと脂肪酸が結合した構造を持ちます。この特殊な構造が、セラミドの水分保持能力やバリア機能を担っています。
2.水分保持能力
セラミドは角質層に存在し、水分を保持する能力が非常に高いです。 肌の水分バランスを保ち、乾燥から肌を守る重要な役割を果たしています。セラミドが不足すると、肌の乾燥や水分蒸発が増加し、肌トラブルの原因となります。
3.バリア機能
セラミドは角質層の細胞間脂質の一部として、肌のバリア機能を構築する役割があります。 外部からの刺激や紫外線、微生物などから肌を守り、肌の健康を維持する重要な要素です。セラミドが不足すると、バリア機能が低下し、肌トラブルが起こりやすくなります。
4.角質細胞の接着力
セラミドは角質細胞同士をしっかりと結びつける役割もあります。 これによって、肌表面が滑らかで健康的な状態を保ちます。セラミドが不足すると、角質細胞の接着力が低下し、肌のざらつきや荒れなどが起こりやすくなります。
5.炎症抑制
セラミドには炎症を抑制する作用もあります。炎症が起きると肌のバリア機能が低下し、肌トラブルが増加しますが、セラミドによって炎症が抑制されることで、肌の健康状態が維持されます。
スキンケア製品や化粧品にはセラミドが配合されていることが多く、定期的なケアに取り入れることで肌の保湿やバリア機能をサポートすることができます。
セラミドは肌の健康状態を維持するために不可欠な成分です。 そのセラミドを合成してくれるナイアシンアミドが含まれている製品を使用することで、水分保持能力やバリア機能を高めることができるのです。
ナイアシンアミドがシワに効くメカニズム
ナイアシンアミドのコラーゲンの減少を抑える働きがあることで、肌のハリを出す”シワ予防の効果”があります。
ナイアシンアミドがシワに効果的なメカニズムを発揮する要因については以下があります。
1.コラーゲン合成の促進
ナイアシンアミドは皮膚のコラーゲン合成を促進することが知られています。 コラーゲンは肌の弾力性を保つために重要なタンパク質であり、コラーゲンの生成が促進されることで、肌のハリや弾力性が向上し、シワの改善効果が期待されます。
2.エラスチンの保護
ナイアシンアミドは肌のエラスチンという繊維タンパク質を保護する効果もあります。 エラスチンは肌の弾力性を維持するために重要であり、ナイアシンアミドによってエラスチンの保護が促進されることで、シワの改善や予防が期待されます。
3.抗酸化作用
ナイアシンアミドは強力な抗酸化作用を持ち、活性酸素やフリーラジカルなどの酸化ストレスから肌を保護します。酸化ストレスは肌の老化やシワの原因となるため、ナイアシンアミドによる抗酸化作用はシワの改善に効果的です。
4.保湿効果
ナイアシンアミドは肌の保湿効果も高く、肌の水分保持能力を向上させます。乾燥した肌はシワやたるみの原因となるため、適切な保湿がシワ改善にも重要です。
5.炎症抑制
ナイアシンアミドには抗炎症作用もあり、肌の炎症や赤みを抑えることができます。 炎症は肌の老化を促進する要因の一つであり、炎症を抑制することでシワの改善効果が期待されます。
以上のような要因が組み合わさって、ナイアシンアミドがシワに効果的なメカニズムを発揮します。 ただし、個人の肌質や状態によって効果には個人差がありますので、定期的なケアと適切な製品の選択が重要です。
医薬部外品と化粧品の違いとは?
シワ改善の医薬部外品の有効成分として承認を得ているナイアシンアミドですが、ナイアシンアミドが配合された化粧品を選ぶ際のポイントについてお伝えしていきます。
大きく2つに分けて「医薬部外品」と「化粧品」に分類されます。
医薬部外品とは?
医薬部外品とは、医薬品と化粧品の中間に位置する製品であり、特定の薬効成分や効果を持つが、医薬品としての承認を受けずに一般的に使用できる製品です。 そのため、一定の効果や安全性が確認されていますが、厳格な医薬品としての承認を必要としない点が特徴です。
医薬部外品には、特定の薬効成分が含まれています。これは、肌のトラブルや症状を改善するための成分であり、「有効成分」として表示されます。
また、医薬部外品として使う場合は、厚生労働省が許可した濃度内で配合すると決められています。
医薬部外品は、一定の安全性が確認された成分を使用しています。また、製造工程や品質管理においても厳格な基準が設けられており、安全性が確保されています。
すべての方に刺激がないわけではありませんが、敏感肌の方でも使いやすい製品と考えていいでしょう。
化粧品
医薬部外品は、厚生労働省が許可した濃度で配合することが決められていますが、「化粧品」となると特に規定がないため、高濃度での配合が可能となります。
エイジングケアなど、より高い効果を期待される方は高濃度配合の化粧品を選ぶのも一つです。
まずは医薬部外品から試してみてステップアップしてもいいかもしれませんね。
まとめ
ナイアシンアミドについて詳しく調べてみました。
ナイアシンアミドの、”抗シワ・抗老化作用”については、
・セラミドによる肌の水分保持能力やバリア機能で、肌荒れの改善も見込めること。
・真皮コラーゲンの生成を促し、コラーゲン減少を改善すること。
以上の要因によって、シワ改善に効果があるとわかりました。 私も続けて使ってみたいと思います。
ナイアシンアミドについては、こちらの記事もご覧になってみてください。
シワ対策にお悩みの方に、この記事を参考にしてもらえたら幸いです。
アマゾンでナイアシンアミドを探す